去る9月25日、吉祥寺の名物焼鳥店「いせや総本店」が
取り壊しのため閉店となった。
私は行かなかったが、最終営業日は前の晩から徹夜で並んだ人もいて
一日中大賑わいだったらしい。
さすが吉祥寺といえば「いせや」、「いせや」といえば吉祥寺の
昭和3年創業の老舗焼鳥屋だけのことはある。
若者ばかりが目立つ吉祥寺にあって、この一角だけタイムスリップしたような
佇まい。
煙がもくもく上がる中、おじさん達が立ったまま真昼間からコップ酒を
片手に群がり、焼鳥を齧る姿がもう見られないのは非常に残念である。
この本店のほうは、一度だけ行った。
80円〜100円と安い値段に、あまりやる気の感じられない汗だくの店員。
そして期待を裏切らない古びた小汚さに妙に感動した。
今後はビルになるらしい。
ビルに入っても「いせや」ファンのおじさん達は通ってくるのだろうか。
今は北口に仮店舗ができて、当分そちらで営業するらしいが、本店の
改装が終わったら、今度は井の頭公園入口にある店舗が改装するようなので
仮店舗といえど何年も店を構えることになる。
ちなみに私の家からは仮店舗のほうがよほど近いので、近々ぜひ行って
みようと思っている。
壊される前に、閉店後の「いせや」本店を写真に残しておいた。
吉祥寺住民の義務として・・・というのは大げさ。