芸術の秋だから、というわけではないのですが最近続けて観たお芝居2本。
演劇集団THE・ガジラの公演で市原悦子さん主演の
『ゆらゆら』。
劇場は両国のベニサン・ピット。
市原悦子さんはさすがの存在感です。
とてもきちんとした身なりなのに身勝手で利己的な言動の数々は
まさしく「邪悪」の権化だなと思わせる母親役です。
そしてこのTHE・ガジラはよく舞台で吐いたりといったエグい演出が
得意(?)なのですが、このお芝居でもみんな赤黒い液体を吐きまくったり、
生きてる鯛をそのままさばいたり(ピチピチ跳ねてる・・)してました・・・。
このベニサン・ピット、もうじき取り壊しになるそうですね。残念です。
チラシの画像の大きさが上とずいぶん違いますが、たまたまです。笑
もう1本は平田満さん、井上加奈子さん夫妻の企画するアル☆カンパニーの
公演
『ゆすり』。
新宿のスペース雑遊という100席ほどの小劇場での三人芝居でした。
内容をあまり知らずにチラシを見て(東海林さだおですよね)なんとなく
楽しそうなお芝居だと思い込んでいましたが、濃いテーマの重い内容でした。。
それでもベテランの役者さん達の狭い一部屋の中での演技は、とても見応えが
ありました。
人の良さそうな平田満さんの顔がだんだん下卑た「ゆすり」の顔に変わったり、
井上加奈子さんは顔半分が本当に不自由なのかと思わせたり。
「思い込めばそれが真実になる」というセリフが印象的でした。
たまたま続けて観たお芝居2本とも暗く重い舞台だったのですが、
ガジラのほうは演出の方針なのかいつもカーテンコールがなく、観客は
幕が下りたあと大抵どよーんと沈んだ気分のまま帰ることになるのですが、、、
「ゆすり」のほうはカーテンコールがあり、平田満さんの素の声などが
聞けてほっとしました。
次は楽しいお芝居も観に行きたいなぁ、と思っております。。。